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産後の性交痛はいつまで?最新研究から考える原因と相談の目安

産後骨盤矯正
産後の性交痛はいつまで?最新研究から考える原因と相談の目安

執筆:産後骨盤矯正・ダイエット専門院doodle 院長 芳賀大晃(はり師・きゅう師/国家資格)
公開日:2026年9月25日

産後、久しぶりに性交をしたら痛かった。そんな経験をして、「これって普通なの?」「いつまで続くの?」と不安になっている方は少なくありません。周りに聞きにくい話題なので、ひとりで検索を重ねている方も多いのではないでしょうか。

産後の性交痛は、決して珍しいことではありません。「そのうち自然に治るよ」と言われることもあります。実際、時間とともに楽になる方も多くいます。ただ、最近の研究では、産後6か月ごろまでに自然には改善しにくい痛みもあることが示唆されています。

とはいえ、痛みが残っているからといって「異常」とは限りません。大切なのは、痛みの原因をひとつに決めつけず、いくつかの視点から分けて考えることです。この記事では、研究でわかっていること・まだわかっていないこと、そして整体や運動で関われる範囲と、医療機関に相談したほうがよい範囲を整理してお伝えします。

結論:産後の性交痛は珍しくありませんが、時間だけで必ず消えるとは限らないため、困っていれば我慢せず相談してよい症状です。

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目次

  1. 産後の性交痛はいつまで続く?
  2. 最新研究でわかった産後2〜6か月の変化
  3. なぜ産後の性交は痛くなる?
  4. 「骨盤底筋を鍛えれば治る」は本当?
  5. こんな場合は医療機関へ相談を
  6. 整体や運動でできること
  7. 大阪市西区で産後の身体について相談先を探している方へ
  8. よくいただくご質問
  9. まとめ

産後の性交痛はいつまで続く?

結論からお伝えすると、産後の性交痛が「いつまで」続くかは、人によって大きく違います。

まず知っておいてほしいのは、産後に性交痛を感じる方はとても多いということです。22件の研究をまとめた2021年のメタ解析では、性交痛がある方の割合は産後2〜6か月で4割ほど、産後6〜12か月では2割ほどと推定されています。また、アイルランドで初産の女性約800人を追ったMAMMI研究でも、産後6か月時点で3人に1人以上が性交痛を報告しています。

つまり、「私だけおかしいのでは」と心配する必要はありません。一方で、この数字は「時間が経つと減っていく方が多いけれど、ゼロにはならない」ことも表しています。

なお、「産後、性交はいつから再開していいの?」という疑問については、一般的に産後1か月健診などで医師に回復を確認してもらってからが目安とされます。ただ、健診で問題がなくても、体や気持ちの準備ができていなければ急ぐ必要はまったくありません。

最新研究でわかった産後2〜6か月の変化

2026年にInternational Urogynecology Journal(国際的な女性泌尿器・骨盤底の専門誌)に掲載された研究では、経腟分娩をした女性86人を対象に、産後2か月から6か月までの性機能の変化を追いかけています。研究の種類は「前向き観察コホート研究」といって、同じ人たちを時間を追って観察するタイプの研究です。

改善しやすかったもの

  • 全体的な性機能:産後2か月から6か月にかけて改善がみられました
  • 潤滑(腟のうるおい):こちらも改善がみられました

改善が確認されなかったもの

  • 挿入するときの痛み
  • 性交中の痛み
  • 性交後の痛み

これら「痛み」に関する項目は、産後6か月までの間に統計的にはっきりした自然改善が確認されませんでした。また、2度以上の会陰裂傷があった方では、産後6か月時点で性機能や潤滑、挿入時の痛み、性交後の痛みが悪い傾向がみられたと報告されています。

性欲は体の回復とは別の動きをすることも

興味深いのは、性欲の変化です。性欲が高まった方が約23%いた一方、下がった方も約35%いました。体の機能が回復しても、気持ちの面が同じように回復するとは限らない。これは多くのママが実感していることかもしれません。

この研究の読み方と限界

この研究は大切なヒントをくれますが、読み方には注意が必要です。

  • 観察研究のため、「会陰裂傷が性交痛の原因」といった因果関係は証明できません
  • 対象は86人と比較的小規模です
  • 参加者の約85%が白人で、日本人女性にそのまま当てはまるかはわかりません
  • 器械分娩(吸引・鉗子)など、ほかの要因の影響を完全には除外できていません

ですから、この研究から言えるのは「6か月経っても治らない」ということではなく、「産後6か月になれば必ず性交痛が自然に消えるとは限らないことを示唆する研究」という程度です。「待っていれば大丈夫」と自分に言い聞かせて我慢し続けなくていい、という根拠のひとつとして受け取っていただければと思います。

なぜ産後の性交は痛くなる?

産後の性交痛は、ひとつの原因だけで起こるとは限りません。いくつかの要素が重なっていることも多いと考えられています。

会陰切開・会陰裂傷

出産時の会陰切開や会陰裂傷の傷は、治ったあとも組織がつっぱったり、敏感になったりすることがあります。傷あとの部分に触れると痛む、特定の位置で痛むといった場合は、傷の状態が関わっている可能性があります。

腟の乾燥

授乳中は、女性ホルモン(エストロゲン)が低い状態が続きやすく、腟がうるおいにくくなることがあります。MAMMI研究でも、授乳が性交痛やうるおい不足と関連していたと報告されています。授乳していることが悪いわけではなく、「そういう時期」だと知っておくだけでも気持ちが楽になるかもしれません。

骨盤底筋の緊張

骨盤底筋は、骨盤の底でハンモックのように内臓を支えている筋肉です。出産のダメージや痛みへの防御反応などで、この筋肉が常に力が入った状態(過緊張)になっていることがあります。筋肉が硬くこわばっていると、挿入時の痛みにつながる可能性があります。

骨盤底筋がうまく緩められない

「力が入りっぱなし」とは少し違い、必要なときに力を抜くコントロールがうまくいかないケースもあります。自分では緩めているつもりでも、実際には締める方向に力が入っている方は少なくありません。

睡眠不足・疲労・ストレス

夜間の授乳で細切れの睡眠が続き、心も体も疲れている。これは産後のママにとってごく自然な状態です。疲れやストレスが強いと、体はリラックスしにくく、性的な反応やうるおいにも影響すると考えられています。

出産時の怖い経験や性交への不安

出産がつらい体験だった方や、「また痛いかも」という不安がある方は、無意識に体がこわばることがあります。痛みの予想が緊張を生み、緊張が痛みを強める、という悪循環が起こることもあります。

そして見落とされがちですが、パートナーとの関係や、ご本人が今、性交を望んでいるかどうかもとても大切な要素です。気持ちが追いついていないのに応じている状態は、それだけで体に負担がかかります。「したくない時期がある」のも、産後の自然な変化のひとつです。

「骨盤底筋を鍛えれば治る」は本当?

産後の体の話になると、「骨盤底筋を鍛えましょう」とよく言われます。尿漏れなど、骨盤底筋トレーニングが役立つ場面は確かにあります。ただ、性交痛については「弱い=鍛えればよい」だけでは説明しきれないと私は考えています。

骨盤底筋に大切なのは、次の3つの働きです。

  • 締める:必要なときにしっかり収縮する
  • 緩める:力を抜いてリラックスできる
  • 調整する:場面に応じて、ちょうどいい力加減にコントロールする

もし痛みの背景に骨盤底筋の過緊張があるなら、そこに強い締めるトレーニングばかりを重ねると、かえって緊張が強まる可能性もあります。

実際に、骨盤底筋の緊張が高い産後女性を対象にしたランダム化比較試験(RCT)では、通常の骨盤底リハビリに筋肉をゆるめるリラクゼーション訓練を加えたグループで、安静時の筋緊張がより低下したと報告されています(Qu H ら, Scientific Reports, 2026)。

ただしこれは、「産後の女性はみんな骨盤底筋を緩めるべき」という意味ではありません。尿漏れがあり筋力の低下が目立つ方には、締める練習が役立つこともあります。締めるべきか、緩めるべきかは、その人の状態によって違う。これがいちばんお伝えしたいポイントです。

院長より:当院ではフランス式のペリネケア(骨盤底筋ケア)を取り入れていますが、「とにかく締める」指導はしていません。まず呼吸と一緒に力を抜く感覚をつかみ、そのうえで必要な方にだけ締める練習を加えます。ペリネケア(骨盤底筋ケア)について詳しくはこちら

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こんな場合は医療機関へ相談を

次のような場合は、整体より先に医療機関での診察をおすすめします。「こんなことで受診していいのかな」とためらう必要はありません。

  • 強い痛みが続いている、または悪化している
  • 性交時や性交後に出血がある
  • 会陰の傷の部分に強い痛み・しこり・違和感がある
  • においの強いおりもの、発熱がある
  • 性交以外のときにも強い骨盤の痛みがある
  • 尿漏れ、排尿しにくい、便が漏れる・出しにくいなど、排尿・排便のトラブルがある
  • 腟から何か下がってくる感じ、股に何かはさまっている感じがある(骨盤臓器脱の可能性)
  • 痛みのせいで性生活や日常生活に大きな支障が出ている

相談先の目安

  • 出産した病院・産婦人科:会陰の傷や産後の回復について、まず相談しやすい窓口です
  • 婦人科:腟の乾燥、感染、ホルモンの影響などの相談
  • 泌尿器科・女性泌尿器科(ウロギネ外来):尿漏れや下垂感など、骨盤底のトラブル全般

医療機関で「異常なし」と言われたあとも痛みが気になる場合や、骨盤底筋の使い方を見直したい場合に、整体や運動の出番があると私は考えています。

整体や運動でできること

はじめにはっきりお伝えしておくと、骨盤矯正をすれば性交痛が治る、ということはありません。整体や運動は医療の代わりではなく、体の使い方の面からサポートするものです。

そのうえで、当院では次のような点を一人ひとり評価しています。

  • 呼吸:横隔膜と骨盤底筋は連動して動きます。浅い呼吸が続くと、骨盤底も力が抜けにくくなることがあります
  • 姿勢:反り腰や猫背など、抱っこや授乳で崩れた姿勢が骨盤まわりの緊張に関わっていないか
  • 体幹:お腹の深い筋肉と骨盤底筋がバランスよく働いているか
  • 骨盤底筋の収縮と弛緩:締める力だけでなく、緩める・調整するコントロールができているか
  • 股関節まわり:内もも・お尻の筋肉のこわばりは、骨盤底の緊張と関わることがあります
  • 日常動作:抱っこ、授乳、トイレでのいきみ方など、毎日の体の使い方
  • 全身の緊張:睡眠不足や疲れで、体全体が「休めない」状態になっていないか

こうした評価をもとに、呼吸と合わせて力を抜く練習、姿勢や股関節まわりのケア、必要な方への締める練習などを組み合わせていきます。変化の出方には個人差がありますが、「自分の体の状態がわかって安心した」というお声をいただくことも多いです。

大阪市西区で産後の身体について相談先を探している方へ

産後骨盤矯正・ダイエット専門院doodleは、大阪市西区新町(四ツ橋駅から徒歩4分・心斎橋駅から徒歩6分)にある産後ケア専門の整体院です。骨盤底筋のケアや姿勢の評価を含めた産後骨盤矯正を行っています。

性交痛のようなデリケートなお悩みは、無理にお話しいただかなくても大丈夫です。「骨盤まわりに違和感がある」「骨盤底筋の使い方を知りたい」といった形でご相談いただければ、そこから一緒に考えていきます。医療機関での診察が必要と判断した場合は、受診をおすすめしています。

大阪市内で産後ケアの相談先を探している方、赤ちゃん連れで通える場所を探している方は、お気軽にご連絡ください。平日9:30〜15:00は、育児経験のある専属スタッフによる無料託児をご利用いただけます。

産後骨盤矯正・ダイエット専門院 doodle

初回体験 ¥3,000(通常¥11,000)

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Googleマップ・口コミ(評価5.0/100件):https://maps.app.goo.gl/vqyBQ6TXMFHsiuVr7
Instagram:https://www.instagram.com/shinmachi_doodle/

よくいただくご質問

産後の性交痛はいつまで続きますか?

回復のペースには個人差があり、「何か月で必ずなくなる」とは言えません。時間とともに和らぐ方も多い一方で、産後6か月ごろまでに痛みが自然に改善しにくいケースもあることを示唆する研究があります。困っている場合は、時期にかかわらず相談して大丈夫です。

産後、性交を再開してよいのはいつからですか?

一般的には産後1か月健診などで医師に傷や子宮の回復を確認してもらってからが目安とされます。ただし健診で問題がなくても、体や気持ちの準備ができていなければ急ぐ必要はありません。

会陰切開や会陰裂傷があると、必ず性交痛になりますか?

必ずなるわけではありません。会陰裂傷が大きかった方で痛みが残りやすい傾向を示す研究はありますが、観察研究のため因果関係は証明されていません。傷の部分に強い痛みや違和感が続く場合は、出産した病院や婦人科に相談してください。

骨盤底筋を鍛えれば性交痛はよくなりますか?

一律に「鍛えればよい」とは言えません。骨盤底筋は締める力だけでなく、緩める・力を調整する働きも大切です。緊張が強い方が強いトレーニングを続けると、かえって負担になる可能性もあります。締めるか緩めるかは状態によって違うため、個別の評価をおすすめします。

性交痛は整体で治りますか?

整体で性交痛が治るとはお約束できません。傷や感染、ホルモンの影響などは医療機関の領域です。整体や運動では、呼吸・姿勢・股関節まわり・骨盤底筋の締める/緩めるコントロールなど、体の使い方の面からサポートできる可能性があります。

まとめ

産後の性交痛は、多くの方が経験するものです。そして、時間とともに楽になる方もいれば、しばらく続く方もいます。最近の研究は、「半年待てば必ず消える」とは限らないことを示唆しています。

最後に、これだけは覚えておいてください。

  • 産後だからといって、我慢する必要はありません
  • よくある症状でも、困っていれば相談していい
  • 鍛えるか緩めるかも含めて、身体の状態は一人ひとり違う

まずは出産した病院や婦人科に気軽に聞いてみる。そのうえで体の使い方を見直したいときは、私たちのような産後ケアの専門家も頼ってください。あなたの体に合ったペースで、一緒に考えていけたらうれしいです。

この記事を書いた人

芳賀 大晃(はが だいこう)
産後骨盤矯正・ダイエット専門院doodle 院長

大阪ハイテクノロジー専門学校 夜間鍼灸師学科卒業。国家資格 はり師・きゅう師、ダイエットエキスパート、大師流小児はり上級課程修了、産前産後整体mamaluxe認定店。日本国内で赤ちゃん整体を学んだ後、産前産後ケア先進国フランスに渡り、赤ちゃん整体の専門家シャルロット・オーベル氏に直接師事。複数の専門院での臨床経験を経て、赤ちゃんと通える産後骨盤矯正・ダイエット専門院doodleを開院。3人の子どもの父親でもある。

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